植物を科学する

植物に関する科学的な知見の解説および論文紹介

ポトスを圧倒的に増やす方法

二度寝の季節になりました。朝起きれません。。。orz

 

さて、今回はポトスを効率的に増やす方法を見つけたので、ご報告いたします(*‘∀‘)/

 

 

概要

サトイモ科ポトス属

園芸名:ポトス

学名 :Epipremnum aureum

原産 :ソロモン諸島及び東南アジアの亜熱帯と熱帯雨林(1)

メモ :成熟すると葉に切れ込みが入って、モンステラのようになります。

 

増やし方

・一般的な増やし方

根っこが付いてる部分をハサミで切って水に挿しておくだけ

 

・効率的な増やし方

ココピートという培地を使うといいようです。

イランのシーラーズ大学の研究によるとココピートを使った培地がもっとも、根と葉の数などが有意に増えたという報告があります(2)。

ポトスの増殖が速かった理由は通気性、保水性、排水性に優れているから、だとしています。ココピートというのはココナッツの殻を再利用したものです。100均やホームセンターにも売っています。

圧縮されていて水でもどして使うタイプも売られています。

 

 

更にポトスを増やす方法

私のYoutube動画で冬でも観葉植物を育てられる方法を詳しく解説しています。動画ではモンステラを例に解説していますが、ポトスでも同じようにすれば冬でもガンガン育てることができると思います。

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https://www.youtube.com/watch?v=onaTC7cWfeM&t=94s

 

参考文献

(1)Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%88%E3%82%B9

(2)M. Khayyat, F. Nazari and H. Salehi, Effects of Different Pot Mixtures on Pothos (Epipremnum aureum Lindl.and Andre ‘Golden Pothos’) Growth and Development, 2007

 

 

実は全て同じ野菜の植物

 

キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなどは、実はある種類の野菜を品種改良したものです。

 

その野菜は「ケール」だと言われています。

日本ではあまりなじみのない野菜かもしれませんが、ケールは地中海沿岸が原産の野菜です。ブロッコリーの葉のような見た目です(同じ野菜なので、当然ですが・・・)。

 

キャベツ

ケールの葉が丸く折り重なって結球したもの

ブロッコリー・カリフラワー

花の蕾(つぼみ)が集まった(花蕾:からい)ものです。

コールラビ

スーパーなどではほとんど見かけませんが、茎を肥大させたものです。食味はデンプン質を感じないジャガイモといったところです。

 

学名で書くと一目瞭然ですね

ケール   :Brassica oleracea var. sabellica

キャベツ  :Brassica oleracea var. capitata

ブロッコリー:Brassica oleracea var. italica

カリフラワー:Brassica oleracea var. botrytis

芽キャベツ :Brassica oleracea var. gemmifera

コールラビ :Brassica oleracea Gongylodes 

 

ちなみに「var.」というのは改良品種を意味する言葉で、

「Variety」の略です。

 

明日、スーパーに行ったときに、このブログを思い出して、品種改良を感じてください(笑)

 

参考文献

農学基礎シリーズ 園芸学の基礎 鈴木正彦

多肉植物と観葉植物の一番大きな違い

相変わらず多肉植物の記事が多いですが、今日も多肉植物です。

今回は園芸初心者の方向けにさっくりと書いていきます。

 

結論から申し上げますと

多肉植物と観葉植物の最も大きな違いは

光合成の方式と、水分量です。

 

 

光合成の方式

大きく分けて、3つあります。

 

1:C3     →大多数の植物、観葉植物。光が多くても光合成能力に上限がある

2:C4     →イネ、ひまわりなど。光が多いほどたくさん光合成できる

3:CAM(カム)→多肉植物、サボテンなど。昼間は気孔を閉じて、夜に光の

         エネルギーをデンプンに変換する

 

水分量

多肉植物と観葉植物の水分量を比較したときにもっとも顕著に違いが判るものが

「葉」です。多肉植物は乾燥に備えて、葉にたくさんの水分を貯蔵することができます。また、葉の表面からの蒸散量を減らすために、「クチクラ」というワックスでできた層があり、多肉植物はこれが非常に厚くなっています。

 

この2つの違いが理解できるだけでも、

植物を見る目が少し変わるかもしれません(´・ω・`)

 

本日は以上。

植物が人に与える影響を科学する

最近はよく歩きスマホドラクエウォークをやっています。

以前は、込み合う駅構内で、歩き読書をやっていました。

ちょっと前は、歩きDSでティガレックスを狩ってました。

昔から人込みを避けながら歩くのが得意だったので、スマホゲームは楽しいです(^^)/

Don't think, Feel

で、ゲームは何とかなることが多いですが、科学はそうもいきません。

科学は

Don't feel, Think!

で、いきます。

 

前置きが長くなりましたが、今回は植物が人に与える影響を定量化した論文の紹介です。

"Feel" を "Think" します。

 

 

【バラと観葉植物が人に与える影響】

 

実験概要

男子学生12人を一人ずつ

バラの花22本、観葉植物(ドラセナ:3鉢、カポック:3鉢)などが置いてあり、バラの香りを模したエッセンシャルオイル(ローズウッド)を気化させた、部屋に入ってもらい、α波とβ波を測定した。

 

ちなみに、

α波:心身ともに落ち着いた状態

β波:興奮・緊張状態

だそうです。

 

評価条件

条件1:ドラセナ3鉢+香りなし

条件2:ドラセナ3鉢+バラ22本+香りなし

条件3:ドラセナ3鉢+香りあり

条件4:ドラセナ3鉢+バラ22本+香りあり

条件5:ドラセナ3鉢+バラ22本+香りあり+カポック3鉢

結果・考察

バラ(花)と香りの影響

→観葉植物のみの場合と比べα波が30%多くなった。

香りは鼻の粘膜細胞に直接作用するため、生理的な反応が起きやす

と結論付けています。

 

観葉植物のみの影響

→バラ(花)と香りの影響に比べ、α波はそんなに多くなかった。

 

そもそも、α波というのが、個人によってばらつきが大きそうなので、絶対的な尺度で評価できないようです。

 

なので、「OOより大きい」、「OOより小さい」という相対的な評価にならざるを得ないようです。

結論

エッセンシャルオイルだけでもいいんじゃない?

 

「ドラセナ3鉢」の条件と比べ

「ドラセナ3鉢+バラの香り」の条件は26%もα波が多く出ていた

 

バラは高いですし、オイルだけでもいいと思います。

 

 

 

引用文献

Hiroshige Nishina and Yumi Nakamoto, OTOANALYSIS OF AMENITY EFFECT OF PLANTS AND FRAGRANCE ON HUMAN PHYSIOLOGY AND PSYCHOLOGY BY MEANS OF BRAIN WAVES AND SEMANTIC DIFFERENTIAL TECHNIQ, J.Archit. P;ann. Environ. Eng., AIL, No. 509, 71-75, Jul. 1998

 

余談

私は大学院時代、この論文の著者の授業を受けていたんですが、非常にわかりやすくご指南いただけました。ありがとうございました。

 

冬に起こる脱水ストレスと凍結ストレス

今回は脱水ストレスと凍結ストレスについて簡単にまとめます。

実はこの脱水と凍結は冬場に起こっていることもわかりました(「凍結」というくらいなので、当然、冬場です)

 

光、温度、過湿や重金属ストレスなど、植物を取り巻く環境にはさまざまストレスがあります。脱水ストレスと凍結ストレスは似た現象であることがわかったので、まとめることにしました。

 

 

ストレスの種類

1つの項目を詳しく説明するときりがなくなるので、箇条書きでストレスをまとます。

  • 高温ストレス:気温が高くなりすぎるストレス
  • 低温ストレス:気温が低くなりすぎるストレス
  • 光ストレス:光の強弱で感じるストレス
  • 過湿ストレス:周囲の湿度が高すぎる場合と根の周りに水がありすぎる場合で感じるストレス
  • 嫌気ストレス:根から酸素が吸えないストレス
  • 脱水ストレス:水が吸えないと感じるストレス
  • 塩ストレス:NaClにより感じるストレス
  • 重金属ストレス:Cd、CuやPbなどによるストレス
  • 凍結ストレス:細胞が凍るストレス

繰り返しになりますが、今回、フォーカスするのは脱水ストレスと凍結ストレスです。では、なぜ、脱水ストレスと凍結ストレスが似ているのか説明していきます。

 

水が吸えないとは

脱水または凍結によって水が吸えない状況は異なりますが、植物で起こっているのは

「水が吸えない」ということです。

 水が吸えないと水ポテンシャルの低下(水を吸い上げる力)、溶質の蓄積、保護タンパク(恐らく、抗酸化酵素またはAFP)

 

乾燥ストレス

短期的な対応→気孔を閉じる

長期的な対応→根の生長比率増加、貯蔵水分量の増加、クチクラ層の肥厚

なので作物の場合、長期的なストレスは光合成産物を作物の可食部ではなく、根に使用している、と言い換えることができる(根菜類を除く)。

 脱水の回避

→溶質の蓄積、細胞壁の肥厚化

 

低温ストレス

低温ストレス(cold stress)は二つに分けられる

1.Chilling stress:通常の生育条件より低い温度の時にかかるストレス。細胞の凍結には不十分な温度。膜間のイオンの移動ができなくなることで、膜からイオンが漏れる(←あるオルガネラにイオンが溜まりすぎて破裂するってこと?)

2.Freezing stress

本質的には脱水と同じであるが、脱水が起きた後に、細胞の崩壊が起る。細胞の外側の空間(恐らくアポプラスト画分)が凍結する。凍結ストレスがかかると細胞質にプロリン(浸透圧を調整するアミノ酸。高濃度に蓄積されても他の生合成や酵素活性などを阻害しない。)を蓄積する。水が不足している状況でも同じようにプロリンが蓄積される。

わかっていないこと 

植物が凍るためには氷の核が必要で、植物の表面に存在する微生物が核になことがわかっていますが、それだけでは植物が凍るには説明が不十分なのでさらなる研究が必要。

 

参考文献

Paul E. Verslues et al., (2006) Methods and concepts in quantifying resistance to drought,salt and freezing, abiotic stresses that affect plant water statusThe Plant Journal 45, 523–539

 

 

冬の多肉管理を解説

あけましておめでとうございます。家庭の事情でブログの更新が停滞しておりました・・・

言い訳はさておき今日は冬の多肉植物の管理について解説します

 

1月~2月にかけて、平野部でも最低気温が0℃を下回ることがこれからの時期、増えてきます。そこで今回は、冬の多肉植物の管理について解説します。

以前のブログで、「植物の冬越しには、『馴化が必要』」とお話ししました。

botanist123.hatenablog.com

 

いくら乾燥に強い多肉植物でも急激な環境変化は良くありません。特に熱帯性から亜熱帯性が原産、つまり暖かい地域が原産の多肉植物はあまり寒さに強くありません。一方で-27℃くらいにすら耐える、多肉植物も存在します。

 

今回は冬に日本の屋外で多肉植物を管理するために絶対に避けるべき3つのことを解説していきます。これから説明することさえ避ければ、冬越しできるので、ぜひ皆さんも知識としてインプットしてください。

では早速解説していきます!

 

 

1-「放射冷却

明け方に気温が下がる現象です。条件が揃えば、放射冷却で、多肉植物全てが凍って、死んでしまう可能性があります。

放射冷却」は晴天で風のない明け方に太陽がのぼり、地上の空気が暖められ、軽くなって空気が上昇し、地温が奪われる現象です。1~3月は著しい気温の低下が起こり、霜や路面凍結などの冷害が起こります。この時の温度低下は5℃~8℃程度と言われています。数時間で5℃の気温の低下が起こると、アスコルビン酸やペルオキシダーゼなどの、抗酸化物質や細胞の凍結を防ぐ、不凍性タンパク質(AFP)の合成が追い付かず、細胞が凍結して、再起不能になってしまいます。特に水分の多い、葉が凍ってしまいます。

 

こんな感じ↓になってしまいます。

https://www.instagram.com/p/B7I-ngdlzKY/

冬を越せない多肉植物

 

しかし、比較的水分が少ない茎までダメージが及んでいない場合もあるので、あきらめずに暖かくなるまで待ってみてください。奇跡的に復活するかもしれません。

 

2ー「低温耐性が低い多肉植物の屋外管理」

多肉植物は主に熱帯から亜熱帯原産が多いです。それらの多肉植物はそもそも屋外で管理するのが非常に難しいため、外に出さないことが重要です。

 多肉植物には低温耐性が低いものと、高いものがあります。

そもそも「低温耐性が低い」というのは寒さに弱いということです。特に熱帯から亜熱帯原産の多肉植物は寒さに弱いです。一方、原産地が温帯から亜寒帯、山岳地帯が原産の多肉植物は寒さに強いものが多いです。

具体的な属名をあげると、セダム、センペルビウム、などはどの品種でも耐寒性は高いです。また、葉が真っ赤に紅葉する、エケベリアカランコエなども寒さに強い傾向があります。考えられる一般的な理由は、

・葉の表面をアントシアニンなどの抗酸化物質で覆うことで低温ストレスを緩和している

・不凍性たんぱく質(AFP)の合成により細胞の凍結を防いでいる

・糖類の蓄積により細胞内水分の凝固点を下げている、                                        

などが考えられます。

 

3ー「夕方に水をやる

潅水を温度が下がる時間帯に行うと、凍ってしまうリスクが上がります。

夕方に水をあげてしまうと、夜間から明け方にかけて温度が下がり、水が凍ってしまいます。凍結により根そのものが凍る危険性があります。また、根の周辺の水分が凍り、水を吸うことができず、呼吸もできなくなります。言わずもがな、夕方の水やりは止めましょう。

冒頭に-27℃に耐える植物があるといいましたが、あれは、セダム属で、有名な品種だと「ニジノタマ」なんかも低温にはかなり強いです。詳細は過去ブログで解説しています。

botanist123.hatenablog.com

 

余談

ちなみに、不凍性たんぱく質(AFP)は馴化させるときに、細胞壁を充填しているアポプラストというゲル状の充填物質のタンパク質を凍らせることで細胞質を保護する働きがあるそうです。

あと、凍結の説明に飛躍があることに気が付いたんですが、抗酸化物質がどのような機構で、凍結を防ぐのか説明できてないので、今後、調べてみます。

 

まとめ

1-放射冷却を避ける

2-低温耐性が低いタイプは部屋で管理する

3-夕方の水やりは止める

小型のビニールハウスなども市販されています。

 これを使えばある程度、低温は回避できます。お金とベランダのスペースに余裕のある方はアマゾンで2000円くらいで買えるみたいなので検討してみて下さい。

 

動画解説

今回の記事は動画でも詳しく解説していますので、耳から効きたい方はYoutubeをご参照ください↓

https://www.youtube.com/watch?v=WJxnkAStL8A&t=1s

 

参考文献

Marilyn Griffith et al., (1992) Antifreeze Protein Produced Endogenously in Winter Rye Leaves Plant Physiol.100, 593-596

キヌアにオレンジジュースぶっかけてみた。

こんにちは。

 

テーマ変わりまして、初ブログです。

本日はキヌア(雑穀)について面白い論文があったので紹介します。

 

 

キヌア とは

和名:キヌア
学名:Chenopodium quinoa
キノア (Quinoa) はヒユ科アカザ亜科アカザ属の植物。アカザとは同属、ホウレンソウやビートとは同科である。
南米アンデス山脈の高地アルティプラーノにおいて、数千年前より食用に栽培されている擬似穀物(英: Pseudocereal)であり、
トウジンビエ、シコクビエ、キビ(黍)、アワ(粟)、ヒエ(稗)などと同様に、雑穀に分類される。

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キヌア

Wikipediaより
 

 

実験の概要

発芽後2週間目からキヌアを4段階の潅水(かんすい)条件で育てた。

(ちなみに潅水とは水やりのこと。)

 

条件

1.ストレスなく十分に潅水する

2.条件1の60%程度の潅水

3.条件1の40%程度の潅水

4.条件1の20%程度の潅水

 

上記の条件で1か月育てた後、

 

濃度150 mg/Lのアスコルビン酸(ビタミンC)

または

25% 希釈のビタミンC豊富なオレンジジュース

を葉面散布した(葉っぱにかけた)。

 

散布後、15日目にキヌアの生長量、光合成量、過酸化水素、抗酸化酵素活性、可溶性固形物含量などを測定した。

 

結果

潅水を制限した条件は

著しく生長量、光合成量が低下。過酸化水素、抗酸化酵素活性、可溶性固形物含量は増加した。

 

一方、

濃度150 mg/Lのアスコルビン酸(ビタミンC)

または

25% 希釈のビタミンC豊富なオレンジジュース

を葉面散布した(葉っぱにかけた)条件では

成長量の改善や過酸化水素、抗酸化酵素活性の低下がみられた。

 

過酸化水素と抗酸化酵素活性の測定意義

一般的に植物はストレスを受けると過酸化水素を発生することがわかっており、過酸化水素を測定すれば植物がどの程度ストレスを受けているかの指標になる。

ストレスにより発生した過酸化水素を除去する(取り除く)ため抗酸化酵素が活発にはたらくようになる。したがって、抗酸化酵素の活性を測定するとストレスに対してどの程度過酸化水素を除去できているかの指標になる。

また、過度に過酸化水素が多くなると細胞死を招くことになり、植物の枯死(枯れる)などにつながる。

論文の結論

・25%希釈のオレンジジュースを発芽後6週目のキヌアにかけると乾燥耐性がつく

・安くてコストパが良い

 

私の結論

ちなみに本実験で作製したストレス耐性液

アマゾンで購入可能なアイテムで本当にオレンジジュースの方が安いのか計算してみたところ、(※希釈する水代を¥0で計算した場合)

 

オレンジジュースの場合   :¥1633で19.2リットル製造可能

アスコルビン酸(ビタミンC) :¥1200で6666リットル製造可能

 

オレンジジュースのコスパは良くない。

まぁ原産地とかでやった場合では計算結果が変わってくるかもしれませんが、恐らくアスコルビン酸(ビタミンC)は合成されているものなので、やっぱりアスコルビン酸(ビタミンC)を希釈するほうが経済的かもしれません。

 

100%オレンジジュース 

 アスコルビン酸(ビタミンC)

 

参考文献

Aniqa Aziz, Nudrat Aisha Akram, Muhammad Ashraf, 2018, Influence of natural and synthetic vitamin C (ascorbic acid) on primary and secondary metabolites and associated metabolism in quinoa (Chenopodium quinoa Willd.) plants under water deficit regimes

 

本日は以上です。