植物を科学する

植物に関する科学的な知見の解説および論文紹介

多肉植物は真夜中でも光合成する②

前回の冒頭でCAM型光合成のお話を少ししました。

 

「え?CAM型ってことは、他の型もあるの??」

 

と、おっしゃる方いると思います。

 

もちろんその通りで、大きくは3種類あり、

「C3型」「C4型」そして、多肉植物が行う「CAM型」光合成があります。

 

簡単にいうと

 

C4型の光合成をする植物は光があればあるだけ育つタイプ

例)ひまわり、とうもろこし、イネなど

 

C3型の光合成をする植物は光があり過ぎても育たないタイプ:

例)多くの植物

 

そしてCAM型っていうのが

 

Crassulacean Acid Metabolism

の略であり、

 

日本語でいうと

ベンケイソウ型有機代謝

です。(詳しいことは時間があるときにでもまとめます)

 

多肉植物」と呼ばれるものの多くは、ベンケイソウ科に属しており、

 

CAM型の光合成を行います。

 

ちなみに最初に発見されたのは、ベンケイソウ科のなかでも

 

水中で生活するタイプのものでした。

 

CAM型光合成をするものは多肉植物以外だと、エアープランツ類などが相当します。

 

 

では、

なぜ、夜中にも光合成の一部を行っているのか?

 

C3やC4と同じ方式で昼間に光合成していたのでは、水が圧倒的に不足してしまうからです。